独立開業する前の準備事項は無数と言っても過言ではないくらい課題があります。
すべての準備条件を整えてからの薬局開業などはないと断言できると思います。薬局開業前の一番大切な準備は「薬局理念」の制定です!薬局理念」=開業の動機になると思います。独立開業・薬局事業のすべての指針・基準が「薬局理念」になります。
公明正大で確信的な「薬局理念」を自分の中で設定することが出来れば何一つぶれることなく薬局開業準備に邁進できると思います。具体的には自分が薬剤師として(薬学生含む)の初心を忘れず、薬剤師としての使命感を真摯に自問自答することで「意識改革」が可能になるはずです。
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調剤薬局にて勤務薬剤師を経験する稀に調剤薬局の勤務経験のない薬剤師(病院薬剤師・MRなど)さんから薬局開業相談を賜りますが、調剤薬局にて仕事を経験するメリットは大きい(調剤薬局勤務経験がないことは大きなデメリット)のでコンサルタントとして調剤薬局への転職をお勧めします。
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勤務先薬局での薬局運営全般についてオーナー薬剤師の視点で業務を遂行するオーナー薬剤師の視点になれば無数に勤務先薬局の改善項目を見つけることが出来ますので1つ1つ改善業務に取組みます。場合によっては他のスタッフにも協力をお願いすることになるかもしれません。さらに大きな改善を検討する場合には会社の上層部との協議が必要かもしれません。いずれにせよ、このような仕事を経験することで将来の自分の薬局運営に大きなプラスになります。
- 日頃から常にアンテナを高くして薬局業界についての情報を収集しておく
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薬局開業のマーケットを知り、分析し、戦略を図り、実行する薬局開業案件は少なく開業希望薬剤師が多いのが現状です。そにもかかわらず薬局開業案件の獲得競争相手は開業希望薬剤師よりも薬局チェーンの方が多いです… 競争が激化していることは周知の事実です!
- 薬局会計をマスターする
- 開業準備費計上のため領収書を保管しておく
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創業関連の書籍を読む(法人設立含む)事業主の義務などがあります
- 不動産契約の入門編をマスターしておく
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薬局平面・建物プランをイメージしておく物件面積・応需枚数などにより様々
- 電子薬歴の検討
- 調剤機器の検討
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薬局開業案件の開発・開拓に取り組む薬局開業案件の確保は簡単なことではありません!しかし、自分で行動をしないと絶対に案件確保は出来ません。薬局開業案件の確保が出来ずに勤務薬剤師のまま夢を叶えることなく人生を終えてしまう薬剤師さんは多いです。薬局開業案件確保の機会は少ないと思います。準備を出来るだけ整えることに心がけて確実に成果に結び付けてください。
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ドクター・オーナー薬剤師・コンサルタントなど開業関連のための戦略的な人脈つくりをする
- ・ドクターの人脈は開業案件の確保につながります
- ・オーナー薬剤師の経験談・アドバイスは参考になります
- ・信頼できるコンサルタントの人脈はいざという時の保険になります
- 開業資金の準備(預金)・資金調達などの勉強
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普段から目につく様々な薬局を意識的に観察する店舗建設・看板・駐車場・医療機関との位置関係・患者さんの動線など自己検証経験を重ねると開業時に役立ちます。
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薬局の開設手続きなど調べておく勤務先薬局が大手の場合ですと全く経験は出来ないと思いますが、中小薬局の場合には1度だけでも良いので経験をしておくとベストです。
- 薬剤師会の加入について検討しておく
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薬局運営全般についての支出・コストを把握しておく(オーナー薬剤師の視点です)薬剤仕入価格・各種備品・各種消耗品・各種会費・家賃・光熱費・保守料・修理費・人件費・社会保障負担など… 出費があります。
その他、多数準備項目があります。
勤務薬剤師の時からオーナー薬剤師の視点で薬局運営に努めてください。それでも万全になることはないので薬局開業時にはコンサルタントと一緒に限られた時間で準備をしていくことになります。真剣に薬局開業の準備課題に取組むと薬局開業は1つの大きなプロジェクトだと認識することになると思います。薬局開業の夢を持つだけの自分自身・一人だけではこのプロジェクトの遂行は不可能です。プロジェクトメンバーの人脈・協力を得ることでプロジェクトの成果につなけることが出来ます。コンサルタントを利用しない薬局開業の場合には自分自身がプロジェクトリーダーの役割を果たすことになります。逆にコンサルタントを活用した薬局開業は手法・選択肢の1つになります。
余談ですが、資金調達は開業要件になりますが… 金融機関の見方はコンサルタントの有無で判断に相違があります。薬剤師の独立開業の融資はドクターと比較してハードルは高いです。(否決になることも多い)当然のことですがコンサルタントのいる案件の方が融資審査にはプラス要因になります。開業案件を確保できても資金調達で苦戦を強いられ、この段階でご相談をいただくこともあります。特に物件契約は早いもの勝ちですのでモタモタしていると競合相手に案件をさらわれる事態になりますのでご注意ください。